大統領候補の支持率 （２０００．８）

　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 　　２０００．８．４〜７　CBOS調査 （N=１０２８のうち、投票に行くと答えた者７４９)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　典拠 ： CBOS. Komunikat z badan. BS/119/2000 （肩書きは、筆者挿入）

＜コメント＞

　来る２０００年１０月８日、ポーランドで３回目の大統領直接選挙が行われる。

　前回（９５年１１月）は、決選投票でクファシニェフスキが現職のヴァウェンサ（ﾜﾚｻ）を５２％対４８％の僅差で破った。
　今回は、今のところ現職の圧倒的優位という情勢であり、クファシニェフスキが、５０％以上の得票率を得て決選投票を待たずに当選を決めることができるかどうか、決選投票に持ちこまれるとして、誰が第２位となるか、に注目が集まっている。

　日本では、ポーランドといえば、あいも変わらず 「ワレサ」 の動静のみが報道される傾向にある。が、「第三共和国キリスト教民主主義」 というミニ政党を率いる彼の支持率は、見てのとおりである。それでも彼が挑戦を止めないのは、かつての 『連帯』 派ないし右派を代表してクファシニェフスキに対抗すべき、与党 「連帯選挙行動」 の指導者クシャクレフスキの驚くべき低迷、投票日の数ヵ月前の段階の低支持率から最終的には接戦に持ちこんだ前回の記憶、政治舞台に踏みとどまっているという意思表示の必要性、などの理由であろう。

　なお、６月に連立政府を離脱した第３党の自由同盟は、党内の意見がまとまらず、自由投票の態度をとっている（党首のバルツェロヴィチは、個人的にオレホフスキ支持を表明）。

　このような選挙情勢に加え、ポーランドの大統領の役割は （例えばロシアの大統領と比べれば） 限定されており、政府の行方を左右するのは議会選挙の結果であるので、今回の大統領選挙は、来年の春か秋に行われる議会選挙の前哨戦という色彩が濃厚となっている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（２０００．９．５）

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